



説明しよう
今までは静止画・・・つまり画像やイラストで色彩についてお話をしてきた
今回は動画を使って図形の見え方をお話していくよ
回転混色器
ここでは、「回転混色器」という図形を回転させる装置を使い、図形を回転させてみます
「コマ」を想像してみてください
コマの上に色を塗ったり模様を描いたりして回転させると、色が混ざったり模様のようなものが浮かんできた・・・なんていう経験はないですか?
それをこれから実験していきましょう!
まずは回転させてみよう!
早速回転させてみましょう
まずはこんな図形
回転させるとどんなふうに見えるでしょうか?
予想してみてください

変わった形ね
ギザギザしてて、白と黒で
う~ん・・・・
エリニャベスちゃんは悩んでいるようですね
さて、それでは回してみましょう!
回してみましょう!
予想は当たりましたか?
見にくいかもしれませんが、真ん中が黒、外側が白で、順番に明るさのグラデーションが作られているのがわかりますか?
このように、色(今回は白と黒)を高速で回転させると、色同士が混ざって見えます
今回の場合だと、一番内側と一番外側以外の場所は、グラデーションになった灰色に見えたと思います
このような色の混ぜ方を
回転混色
または、
継時加法混色
といいます
この混色は、絵の具の混色のように実際に色同士を混ぜるのではなく、視覚の内部で起こる(混ざっていると認識する)混色方法で
中間混色
の仲間です
絵の具やインクを混ぜる混色を減法混色といいます
今回のような、回転させて混ざったように認識する混色を回転混色、または継時加法混色といいます
点描画のように細かく色を置くことで、遠くから見ると混ざって見えるような混色を併置混色、または併置加法混色といいます
加法混色、中間混色、減法混色の分け方だと
加法混色=加法混色
中間混色=回転混色、併置混色
減法混色=減法混色
となります
加法混色は色を混ぜるほど混色後は明るくなります
減法混色は色を混ぜるほど混色後は暗くなります
中間混色は色を混ぜると混色後は混ぜた色の明るさが平均化された明るさになります
マッハ現象
続いては「色を混ぜる」というよりも、明るさのコントラストについての実験です
文章で説明をするととても難しい言葉になってしまうので、また図形を見ながらお話しましょう

どんなふうに見えるだろうか
予想してみてほしい
エリニャベスちゃんはわかるかな?

かざぐるまみたいな形ね
先が同じ方向に切れていて・・・
これをまわしたら???
さっきの図形みたいに、白がたくさんあるところは白っぽくなって、黒が多いところは暗くなるのかしら?

回してみましょう!

白い輪が見えたわ!!

白い輪が2か所見えたと思う
さて、それは図形のどの位置に現れたんだろう?
それを説明していくよ!
これを
マッハ現象
といいます
明るさの傾きが不連続なところに輪郭が現れます
この図形の場合は、白い根元から風車の羽のような形で切れ込みが入ります
もう一つ、羽が同じ面積で伸びていって、鋭角に切れています
この二つの位置で傾きが突然変わり、マッハ現象が起きています

今回のように、パターンを回転して現れるものを「マッハの環(マッハリング)」といいます
紙に細かな線を描いたもの、紙に描いたパターンをドラムに巻いて回転して現れるものを「マッハの帯(マッハバンド)」といいます
色彩検定を勉強される方は、マッハバンドは「側抑制」と関係していることを勉強しておいてください
回転ではなく、明度グラデーションや境界などが出題されるかもしれません
縁辺対比の一種と考えてください
今回は色彩士検定のテキストベースの説明をしています
色彩士検定を勉強される方は、輝度勾配の説明がされていますので、そちらで覚えるのが良いと思います

今回は図形を回転させてみたよ!
次回もまた違う図形を回転させようと思う
どんな模様が出てくるかな?
お楽しみに!
その他のクイズはこちら!